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榎枝 幹男; 佐藤 聡; 倉沢 利昌; 高津 英幸
Proceedings of 15th IEEE/NPSS Symposium on Fusion Engineering, p.282 - 285, 1993/00
ITER増殖ブランケットとして、日本はペブル充填多層ブランケットを提案している。この型のブランケットの設計においては、増殖材,増倍材充填層の有効熱伝導度は重要不可欠な設計データの一つである。本研究では、実材料を用いて充填層有効熱伝導度の測定を行った。測定は、実材料である酸化リチウム,ベリリウムの1mm微小球約500ccを、外部加熱中心冷却式同筒型測定セルに充填し、ヘリウムガスを封入して行った。測定した結果、酸化リチウムについては、温度範囲約200C~650Cで約0.9W/mKの値が得られた。ベリリウムについても、温度範囲200C~450Cで既存の予測値と整合性のあるデータが得られ、ブランケット設計に必要不可欠な重要データを得ることができた。
小西 哲之; 林 巧; 山西 敏彦; 中村 博文; 成瀬 雄二; 奥野 健二; Sherman, R. H.*; Willms, R. S.*; Barnes, J. W.*; Bartlit, J. R.*; et al.
Proceedings of 15th IEEE/NPSS Symposium on Fusion Engineering, p.204 - 207, 1993/00
Tritium Systems Test Assembly(TSTA)は米国ロスアラモス国立研究所の実験炉規模の核融合炉燃料循環系の模擬装置であり、原研とDOEの米国協力により運転されている。1992年4月~5月にかけて、100gレベルのトリチウムを用いて25日間の連続試験を行った。模擬プラズマ排ガスとしてHDT,He,CH,N混合ガスを用い、連続的に不純物の処理と同位体分離を行った。不純物処理は米国の精製系では低温吸着と金属マグネシウムによる水分解,原研製装置J-FCUでは、パラジウム透過と固体電解質セルによる水蒸気電解を用いた。同位体分離は4塔の深冷蒸留により、ラマン分光分析による連続分析を用いて安全な運転が行われた。一連の結果によりITERの1/5規模での定常燃料循環系の運転が実証されるとともに、高純度トリチウムが回収された。
Sherman, R. H.*; Taylor, D. J.*; Barnes, J. W.*; 山西 敏彦; 榎枝 幹男; 小西 哲之; 奥野 健二
Proceedings of 15th IEEE/NPSS Symposium on Fusion Engineering, p.77 - 79, 1993/00
多量の水素同位体の分離方法として最も有望な深冷蒸留法は、通常数本の蒸留塔の組合わせを必要とし、安定性運転の困難,トリチウムインベントリーの点で問題が指摘されている。塔の途中から成分を抜出し、同位体平衡器を通して再び供給流へ帰すことは、蒸留塔の総合的な処理能力を改善し、塔の数を減らすことができる。H-D系を用いた実験では、HD種のH,Dへの移行を促進することにより単塔でH,Dを製品として取出すことに成功した。またHDT系による実験では、従来2本の塔が必要であった純Tの取出しに1塔しか用いず、またインベントリーも16.8モルから7.2モルに減少することができた。塔内成分分布及び動特性の測定にはレーザーラマン分光法を用い、これと数値解析によるシミュレーションとの比較を行って多くの知見を得た。
奥村 義和; 花田 磨砂也; 井上 多加志; 栗山 正明; 前野 修一*; 松岡 守; 宮本 賢治; 水野 誠; 小原 祥裕; 鈴木 哲; et al.
Proceedings of 15th IEEE/NPSS Symposium on Fusion Engineering, p.466 - 469, 1993/00
JT-60Uの負イオンNBI用の大型負イオン源の設計と開発状況について発表する。JT-60U負イオンNBIのためには、500keV、22Aという従来のイオン源の性能を遙かに上回る負イオン源が必要である。原研におけるこれまでの大電流負イオン源開発の集大成として本イオン源を設計しており、大型プラズマ源、独自の磁気フィルター、高エネルギー静電加速系などに工夫がこらされている。設計の基になった実験結果と計算機シミュレーションの結果、製作の現状を述べる。